NewsGuardのレポートによると、モスクワを拠点とする偽情報ネットワーク「Pravda」は、ウェブ上で偽情報を拡散し続けている。
ニュースウェブサイトを装い、人工知能を使用して大量のコンテンツを作成するこの偽情報は、昨年6月にEU議会選挙を前にヨーロッパ諸国を標的にしていた。
NewsGuardによると、このネットワークは2024年だけで、OpenAIのChatGPT-4o、You.comのSmart Assistant、xAIのGrok、InflectionのPi、Mistralのle Chat、MicrosoftのCopilot、Meta AI、AnthropicのClaude、GoogleのGemini、Perplexityの回答エンジンなどの主要なAIチャットボットで、虚偽の主張やプロパガンダを含む記事を360万件公開した。
プラウダ・ネットワークは「独自のコンテンツを制作しておらず」、代わりに「ロシアの国営メディア、親クレムリンの有力者、政府機関や役人からのコンテンツを、一見独立したウェブサイトを通じて集め、クレムリンのプロパガンダを洗浄する機械として機能している」と同紙は述べている。
プラウダ・ネットワークは、「米国がウクライナで秘密の生物兵器研究所を運営している」という主張から、「米国逃亡者でクレムリンのプロパガンダ担当者となったジョン・マーク・ダウガンが流した、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が米国の軍事援助を悪用して私財を蓄えたという捏造された物語」まで、計204件の明らかに虚偽の主張を広めている。